この一句・2005
2005年5月15日

初夏とノートに書いてそれっきり    (季語/初夏)

津田このみ

 「初夏」とだけノートに書いて、その後は何も書いてない、という句。初夏という言葉はそれ一語でいろんな連想を誘う。一語の深さを実感させるのが今日の句だ。句集『月ひとしずく』から引いた。
 私は今日、琵琶湖畔にいる。昨日から船団の会初夏の集いが湖西の近江今津で行われているのだ。今年は琵琶湖を悠々と吟行し、たくさん作り、存分に語り、たっぷり飲むのがテーマ。後日、楽しい報告が出来ると思う。
 掲出句の作者は1968年生まれ。船団の会のホープの一人である。「濡れながらいる私と野茨と」もこの時期を詠んだこのみの傑作。
(坪内稔典)


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