今週の季語・2005
2005年2月6日
山笑う  (やまわらう、yama_warau)

 春にはいろんなことを思い出します。大学に落ちたこと、教師になれたこと。可愛がってくれた、恩師と夫の父が急逝したのも春でした。
 そんな春に、毎年読み返す詩があります。
 「どうしたの? 山/うす緑のようふくが ふるふる ゆれてるよ/おおい山よ! なに ふるふるしてるの?
 だってね くっくっく/雪どけみずが ちょろちょろしてさ/りすは もこもこするしさ/かえるは ごそごそ のねずみ かさこそ/みんな めがさめて あちこち うろちょろ/くっくっくっ くすぐったくてなあ/ひゃ もうたまらん!/あ――っはっはっはっは/山がわらって 春がきた」
 工藤直子さんの「めがさめた」(『くどうなおこ詩集○』)という作品です。中学生に初めて授業した詩もこれでした。
 どんな年のどんな春でも、この詩を読むと、なんだかいいことありそうな気がしてきます。そして、この山のようにいつも笑っていたいと思うのです。
 今住んでいる大阪の街では、あまり山は見えないけれど、山の神さまにいつも感謝して過ごしたいです。
(朝倉晴美 (船団の会 編集部))


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