季節の窓
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  No.2

 日 時:平成26年10月19日(日)


 場 所: 愛知県碧南市〜大浜てらまちウォーキング散策エリア〜



入 賞 者

【小中学校の部】 
俳句KING三連休ぎんなんだらけの三連休
      新川小学校 4年 中野凜也
特別賞
 碧南市長賞
赤とんぼぼくを嫌って違う道
      南中学校 2年 榊原隆斗
特別賞
 碧南市議会議長賞
秋晴れの空にかわらが笑ってる
      東中学校 2年 井上美優
特別賞
 碧南市教育委員会賞 
おつきさまきなこのおはぎよくにてる
      鷲塚小学校 1年 榊原理久
特別賞
 碧南商工会議所会頭賞 
じゃんけんぽんもみじはぱあでわたしちょき
      新川小学校 2年 針生桜彩
特別賞
 碧南市商店街連盟会長賞 
声援とほどけたくつひも秋の空
      中央中学校 3年 石原ひなた
特別賞
 碧南文化協会会長賞 
もみじさんあなたはまちのおしゃれさん
      大浜小学校 4年 原田芽依
特別賞
 大浜仏教会会長賞 
秋晴れに返事を返す寺の屋根
      南中学校 3年 野中一輝
特別賞
 大浜地区歩いて暮らせるまち
 づくり推進委員会委員長賞
 
うろこぐもそらのかいだんかけあがる
      大浜小学校 3年 神谷春花
入 選 見上げれば空は一つの大水そう
      南中学校 1年 祢宜田朝日
入 選 満月がついてくるよと妹が
      棚尾小学校 5年 栗原 渚
入 選 十五夜にぽつんと見える栗きんとん
      中央中学校 3年 杉浦彰太
入 選 おち葉ふみ葉っぱがかなでるハーモニー
      棚尾小学校 5年 川原藍佳
入 選高い空本気でじゃんぷ宇宙行き
      南中学校 1年 時任瑠雅
入 選 秋の木は口紅ぬってオシャレして
      大浜小学校 6年 西ノ原晃生
入 選 赤とんぼアイスの棒が落ちている
      中央中学校 3年 立岩凌河
入 選 どんぐりが帽子をかぶって旅に出る
      東中学校 2年 片山開斗
入 選 紅葉の葉指で穴あけ紅葉仮面
      西端中学校 3年 長崎あゆ
入 選 赤とんぼ寺町めぐりの案内人
      大浜小学校 5年 浅井里菜
入 選 まつのきにまつぼっくりがとまってる
      西端小学校 1年 杉浦駿太
入 選 三連休ぎんなんだらけの三連休
      新川小学校 4年 中野凜也
入 選  夕暮れの秋にしたたる鐘の音
      中央中学校 2年 石川京知
入 選  冬支度タンスの奥に手をのばす
      中央中学校 3年 石川怜奈
入 選 七夕は夢を叶える魔法の日
      東中学校 2年 青山柚子
入 選 こおろぎの音色ききつつ飯すすむ
      西端中学校 1年 原田康生



【一般の部】 
大 賞柿たわわ私の彼は読書好き
          碧南市 岡部充代
選者賞 石河義介賞寺まちの木の実は皆んな仏さま
          碧南市 中野 正
選者賞 坪内稔典賞秋探し古代の技に3D
          碧南市 小島きく子
選者賞 武藤紀子賞鐘楼に猫も飛び入る秋の風
          碧南市 禰宜田悦子
選者賞 山口 伸賞来客に地豆蒸す日や小鳥来る
          碧南市 筒井清人
特別賞 市長賞 そこは路地ここは抜け道ねこじゃらし
          碧南市 岡部多計久
特別賞 市議会議長賞 秋深し仁王も空を掴みたい
          高浜市 柴田比呂志
特別賞 教育委員会賞 僧もパレード寺町ウォーク秋祭り
          西尾市 小島毬子
特別賞 碧南商工会議所会頭賞 三河弁飛び交ふ小昼のうなぎ店
          碧南市 井浪京子
入 選 秋天や浜は引き潮家族連れ
          京都市 植田かつじ
入 選 秋うらら路地でつながる寺と寺
          高浜市 野口明子
入 選 子の声のとほる寺町小鳥来る
          岡崎市 矢田一子
入 選 大漁旗ビルから下げて秋祭
          大阪市 川嶋健佑
入 選 欄干に鴎押し合ふ秋港
          名古屋市 加山紀夫
入 選 本日はコスモス気分自由なの
          宝塚市 村上栄子
入 選 秋風を入れて甲屋の下見かな
          碧南市 高松 茂
入 選 寺町に創業百年秋高し
          碧南市 杉浦保子
 (以上、碧南市観光協会ホームページより)

大浜てらまち俳句ing

レポート:村上栄子(船団)/写真:川嶋ぱんだ(船団)

  まちが、暮らしが「俳句」(うた)になる

 という、碧南市観光協会主催の大浜てらまち俳句ing(吟行会)に参加した。 とびっきり快晴の日曜日。小走りで、最寄りの宝塚市仁川駅の阪急電車に飛び乗った。たちまち自分の時間が流れ出す。名鉄三河線碧南駅に到着したのは自宅を出て、約3時間後。ほっとするようなのどかな風情の駅。藪ノ内さんの笑顔に迎えられ、嬉しい気持ちが迸る。 受付を済ませ、西に向かって二人てくてく歩きだす。知らない土地。知らない人たち。ゆるやかな時の流れと人々の活気が心地よい。



 折しも、てらまち縁日。昔遊びの模擬店、手作りクラフトを使った金魚すくいや南京玉すだれなどの賑わいの中を歩く。途中「十一八」炭焼きうなぎの看板をみつける。そういえば三河は鰻の名所だ、などと思いつつ、早速ちょっと迷う。自転車に乗っていた私たちよりも多分ちょっとおねえさんに道を尋ねると、わざわざ自転車を降りて、案内して下さった。「遠方からまあまあ美女軍団で……」と、労いの言葉も頂戴する。ちょっとしたふれあいも嬉しい知らない土地。

 秋うらら知らない人と少し歩く  君代

 藪ノ内さんのこの句は、この時の様子を切り取ったものだろう。確かに、と思う。 お陰様で、藤井達吉現代美術館に無事到着。特別展「メタルズ!変容する金属の美」を鑑賞する。古代・中世の出土品から近現代の美術工芸に至るまでの名品100点を堪能する。なかでも、愛知県犬山市の古墳から出土した銅鏡「三角縁二神二獣鏡」の復元の輝きに吸い寄せられる。鈴木長吉の十二の鷹なども迫力満点。時の経つのも忘れて見入っていたが、はっと気付くと投句時間の正午まで後30分。あわてて句をつくり、投句する。それから、美術館併設の1階オープンカフエでランチタイム。美術館前では、ダンスパフオーマンス・音楽ライブが開かれていた。「アナと雪の女王」の歌声とダンス、そして親父バンドのフオークソングなど。気分はすっかり青春ing!
 表彰式の始まる午後2時までは、まだ時間があるので、大浜漁港へ向かう。金木犀やコスモス、また柿の木などのある家の横の路地を通ってゆく。そして、突然開かれる視界。空と海。光を反射して眩しい海面。少し先には何隻かの船が停泊していた。鷗の飛ぶ姿を目で追いながら、ほうっとする。いつまでもこの陽ざしの中に佇んでいたいような気持ちになっていた。
 さて、いよいよ表彰式の行われる大浜公民館へ。会場で、船団会員のみさきたまゑさんに出合う。吟行に出て同じ会の方に出合えるのも、また嬉しいもの。開会にあたり、先ず碧南市長のご挨拶があった。小中学生の部の参加が2500人余り、一般の部は73名とのこと。そして、ねんてんさんの軽快な司会進行のもと、俳句トーク(選者による俳句ディスカッション)が始まった。「出席しなかった昨年は雨で、今年は雲一つない秋晴れ。僕は晴れ男だから」と言われ、忽ち会場内は和やかな雰囲気に包まれる。そして、それぞれの方の選や俳句に対する想い、俳句との関わり等をお聞きする。この吟行も13回目となると、どのように詠むか、常に新しさを追求したいという選者の方の言葉が印象的だった。また、市内小中学校俳句担当の先生のお話。普段、勉強があまり好きではない子どもが、吟行に行って「ああ、今日は楽しかった!」と言った。こちらまで嬉しくなるお話しだった。

表彰式風景!!


【小中学校の部 入賞者】

俳句KING
 三連休ぎんなんだらけの三連休  中野凛也(小4)

碧南市長賞
 赤とんぼぼくを嫌って違う道  榊原降斗(中2)

碧南市議会議長賞
 秋晴れの空にかわらが笑ってる  井上美優(中2)

碧南市教育委員会賞
 おつきさまきなこのおはぎよくにてる  榊原理久(小1)

碧南商工会議所会頭賞
 じゃんけんぽんもみじはぱあでわたしちょき  針生桜彩(小2)

碧南商店街連盟会長賞
 声援とほどけたくつひも秋の空  石原ひなた(中3)

碧南文化協会会長賞
 もみじさんあなたはまちのおしゃれさん  原田芽依(小4)

大浜仏教会会長賞
 秋晴れに返事を返す寺の屋根   野中一輝(中3)

まちづくり推進委員会会長賞
 うろこぐもそらのかいだんかけあがる  神谷春花(小3)

入選 (15句のうち3句)
 見上げれば空は一つの大水そう  禰宜田朝日(中1)
 赤とんぼアイスの棒が落ちている  立岩凌河(中3)
 まつのきにまつぼっくりがとまってる  杉浦駿太(小1)

 小中学生の部の選者、船団会員の二村典子さん。子どもたちの俳句を読むのが本当に楽しいご様子。好きな俳句はまだまだありそう。

【一般の部 入賞者】

大賞
 柿たわわ私の彼は読書好き 岡部 充代(碧南市)

市長賞
 そこは路地ここは抜け道ねこじゃらし  岡部多計久(碧南市)

 大賞受賞の岡部充代さんが、この句ができた時のエピソードを話して下さった。作者は、市長賞受賞の船団会員岡部多計久さんの奥様。なんだか、夫婦っていいなあ、ごちそうさま、と言った感じがする。

坪内稔典賞
 秋探し古代の技に3D  小島きく子(碧南市)

山口 伸賞
 来客に地豆蒸す日や小鳥来る  筒井清人(碧南市)

 地豆の話で盛り上がる。地豆は落花生だとか。お客様にふるまわれる地豆が美味しそう。食べてみたくなる。

市議会議長賞
 秋深し仁王も空を掴みたい  柴田比呂志(高浜市)

入選★(8句のうち4句)
 秋天や浜は引き潮家族連れ  植田かつじ(京都市)
 秋うらら路地でつながる寺と寺  野口明子(高浜市)
 大漁旗ビルから下げて秋祭  川嶋 佑(大阪市)
 本日はコスモス気分自由なの  村上栄子(宝塚市)

 上記以外にねんてんさんが選ばれた句は次の2句。

 秋まつり君が行くから僕も来た  岡部多計久(碧南市)
 秋うらら知らない人と少し歩く  藪ノ内君代(京都市)

 賞状授与には碧南市のマスコットキャラクター「しょうぶー」も登場。市の花、菖蒲を頭にかぶった豚の男の子だ。会場内も華やかで温かくなる。和気あいあいと進み、お楽しみ抽選会で終了。
 結びの、ねんてんさんの言葉が心に残る。
「今、俳句を作っているのは老人と子ども。この二つの世代が交流できれば。70代のおじいさんおばあさんが、10代の子どもたちと一緒に俳句を作る、鑑賞する。この表彰式の会場にこどもたちも同席すればいい」。
 とても共感。理想的な地域社会の形だと思う。
 碧南市のみなさん、お世話になったみなさん、本当にありがとうございました。とても清々しい心地のよい時間でした。町の魅力もさることながら、やっぱり気さくで温かな人の情に触れられたからだと思います。来年もまた参加したい。その時はどうぞよろしくお願いします。今度は、鰻と地豆を食べたいな!と思いつつ。


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