季節の窓
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No.4

 日 時:平成27年3月27日(金)


 遠足・吟行: 奈良県葛城山


 吟行句:
俳句(船団)
俳句(幻俳句会)
レポート(船団・藤井なお子記)


葛城山遠足&吟行記

(レポート・藤井なお子/フォト・坪内稔典

 「船団」から12名、「幻俳句会」から5名の計17名が参加、賑やかな登山となりました。
  

 山頂へはロープウェイを利用したことから、「登山」改め「遠足」です。  この企画は、本年1月8日の「ねんてんの今日一句」、

  海鼠喰うなまこの秘密ひとつくう   秋野 信

の中で紹介されました。
 「葛城山の麓に暮らす秋野さんと一緒に歩きたい人、『この指、とまれ!』」との呼び掛けに応じて集まり、それが決行されたのです。

 3月27日(金)は雲ひとつない絶好の遠足日和。
 


 では、どんな様子だったかを紹介させていただきしょう。
 葛城山の最寄りの近鉄御所(ごせ)駅に11時集合。タクシー利用で登山口まで、そしてロープウェイにて山頂、標高959.7mへ。約6分で到着です。
 ここからは葛城山を知り尽くす秋野さん先導の下、楽しいピクニックとなりました。芽吹きにはほんの少し早かったですが、鴬の鳴く別天地でした。


  眺望は霞がかかり、正に「春望」。ぐるりと大和・摂河泉が一望できました。眼下に畝傍山、耳成山、香具山。古墳も点々と見え、金剛山の堂々とした姿もあります。青い空には飛行機が鮮やかな白い直線を描いて行きました。頂上の北側は風が強いのに、反対側に回ると無風。これが山頂というものなのでしょう。そんな南側のテラスの長閑かさに腰掛ければ、後半の句会に向けて自ずと俳句モードになりました。
 

 そんな中、広々とした丘のてっぺんで大の字になって寝ころぶ稔典さんの姿が有りました。「僕は自由人になったぞー」と青空に向かって報告しているかのような……。

 さて、3時からは御所駅近くの柿の葉ずし店「夢宗庵」にて句会が行われました。当日の様子は、句会で出された俳句の季語からも読みとれます。


葛城山吟行句(船団)

昼の月われらは春のどぶろくを坪内 稔典
さえずりの山のコーヒー青い山秋野 信
ホクホクと愛妻弁当風光る衛藤 夏子
櫛羅来てつらつらつらと山笑う鶴濱 節子
芽吹いてるみたい握手をしてあげる中原 幸子
野遊びの平均寿命やや高め波戸辺のばら
春うららコロコロ笑う山ガール早瀬 淳一
麗かや大の字に寝て山の天辺陽山 道子
黄砂降る望遠鏡も古墳にも藤井なお子
団欒は芽吹きと青空見上ぐこと水上 博子
ほとけのざ葛城山を背負ひ立つ村上 栄子
春霞文学的に昼の月藪ノ内君代


葛城山吟行句(幻俳句会)


葛城の逃水を追う戦闘機西谷 剛周
ころげ出るものはないらし春の山木 泰夫
握り飯しゃっくり連発木の芽山前田ゆきお
縄文の空の広さやホーホケキョ村上 和巳
もしかして卑弥呼の国の青き踏む宮武 孝幸



 句会のあとは、まず乾杯! 名物・柿の葉ずし、茶碗蒸しに赤だし、わらび餅などで会食を楽しみました。

 最後になりましたが、もし、「俳句的相性」というものがあるとすれば、「船団」と「幻俳句会」の相性はとても良いと思いました。

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