| 伽 羅 | 品位高く、優にして苦味を主とする。高尚なる事雲上人の如し、故に遍昭僧正とする。 |
| 羅 国 | 薫り鋭く、苦味を帯びて白檀の如き処あり、凛然たる武士に似たり。業平の表面女色を装へそ、内心の大志を抱けるに比すべし。 |
| 眞那加 | 薫り軽く、艶にして早く香の失るを良しとす。少し癖有りて愁いを含める女に似たれば小野とす。 |
| 眞那蛮 | 甘味を主とす。銀葉の油ぎるは此香の證なり。他に劣りて卑き処あり。故に山賤の花蔭に休らへる黒主に適すべし。 |
| 寸門多羅 | 酸味を主とす。品位優ならず。いはゞ商人のよき衣着たりとやいはむ。故に此を安秀と見たつべし。 |
| 佐曽羅 | 香気冷かにして、酸上品なるは伽羅に紛ふ処あり。高尚なれば、高僧の部として喜撰に擬す。 |
| (付)新伽羅 | 「伽羅」の樹脂が十分に円熟していないものを「新伽羅」分類することがある。 |