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2017年11月17日

もう雪の来る空合よ三十三才

長谷川かな女

 「三十三才」は難読季語の一つ、小鳥のミソサザイである。この句、落合水尾の『山月集―かな女の句 秋子の句』(文學の森)から引いた。水尾は長谷川かな女、秋子に師事した埼玉県在住の俳人。かな女の夫は俳句雑誌「枯野」を主宰した零余子だが、虚子の主導する平明な写生に対抗して立体俳句を主唱した「枯野」は、一時、2万部を発行したこともあるらしい。


2017年11月16日

ゆりの木の落葉の上を乳母車

松尾隆信

 落葉の中を、だと当たり前というか平凡な表現にとどまる。「落葉の上を」という表現がめざましい。大きな落葉を踏んで通る乳母車が見事な絵として目にうかぶ。『季語別松尾隆信句集』から引いた。
 こんどの土曜日(18日)は第17回たんば青春俳句祭、丹波は紅葉が見事なはず。食べ物もうまいだろう。詳細はこのe船団お知らせ欄でどうぞ。


2017年11月15日

大工来て十一月の空を打つ

松尾隆信

 大工の打つ音が大空に響いている。空は真澄だ。『季語別松尾隆信句集』(ふらんす堂)から引いた。作者は1946年に姫路に生れた。今は「松の花」を主宰、上田五千石の師系を重んじながら旺盛な句作を続けている。この人には構成意識というか、575の世界を丁寧に作りあげる特色がある。今日の句の大工も575の世界に登場したとてもかっこうのよい大工である。


2017年11月14日

河馬の背のごときは何ぞおでん酒

上田五千石

 河馬もいて、おでん酒が楽しそう。私も最近「消火器か立憲主義かおでん酒」と作ったのだが、ヒヤマさんが、「消火器って何よ」と首をかしげた。
 五千石の句は松尾隆信の『上田五千石論』(東京四季出版)から引いた。この本、「眼前直覚の推移」「五千石のゲーテ受容」「俳句模様論」「『氷海』新人会時代」「五千石と良寛」からなり、付録として「五千石の百句」を添えている。珍しく定価千円(安い!)、入手して読んでほしい。一人の俳人の軌跡がそばにいた後学のまなざしで丁寧にとらえられている。


2017年11月13日

夫婦して時に漂流葱買うか

鶴濱節子

 夫婦で漂流するという発想が楽しい。「葱買うか」と現実に戻るところはいかにも夫婦という感じ。このところ老いた夫婦に関心がある。老いた夫婦の小説や映画を集めてみたい。どんなものがあるのか、教えてほしい。節子さんの句は「船団」114号から。


2017年11月12日

冬青空われら絵になる老夫婦

佐々木麻里

 「絵になる」のはどんな場合か。まず夫婦が対照的な場合。老婦がしっかりしていて、老夫がよたよたとか。二人がいかにもしゃれているとか、あるいは逆に共によたよたとか。私の俳句仲間の老夫婦の場合、夫が家事に専念する人が増えている。外での活動をやめて家にこもるようになるのだ。もちろん、老婦の方は外へ出て活発だ。麻里さんの句、「船団」114号から引いた。


2017年11月11日

音立てて新米に手を差し入るる

日原傳

 句集『燕京』(ふらんす堂)から。この句、解説は不要であろう。「音立てて」に喜びがよく出ている。
 明日はNHK文化センター京橋で芳賀博子さんと対談する。川柳をめぐる話だが、時実新子、田辺聖子さんなどが話題になるだろう。「朝食は、私はグレープフルーツと、紅茶にトースト、目玉焼きである。紅茶はティーバッグ一袋で、二杯のむ。トーストにはバター、ジャムをつけるのがきまりである。」これは当年78歳の歌子さんの朝食。歌子さんは田辺聖子の小説「姥ざかり」の主人公だ。この小説、1981年に出た。


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