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2019年7月16日

つぶつぶの朝の甘酒朝の雨

児玉硝子

 「船団」115号から。朝のリアリティというか、存在感のようなものを具体的に感じる。この作者は『朝ごはんと俳句365日』(人文書院)で朝は甘酒を飲むと書いていた。甘酒は、飲む点滴、と呼ばれているらしい。(坪内稔典)


2019年7月15日

海へ向く百合から船が出て行きぬ

小枝恵美子

 「船団」115号から。楽しい幻想の句。近景に海、遠景に船を想像してもよい。今日は海の日、私は夕方、東京・神田である赤石忍さんの出版記念会に出る。(坪内稔典)


2019年7月14日

蝉が鳴く油びかりに海は凪ぎ

大崎紀夫

 句集『釣り糸』(ウェップ)から。この句の風景、なんだかなつかしい。油びかりの凪を、少年時代の私はトロナギと呼んだ。トロリと凪いだ、という意味だった。明日は海の日。(坪内稔典)


2019年7月13日

紫陽花に秋冷いたる信濃かな

杉田久女

 永島靖子さんの本『冬の落暉を―俳句と日本語』(邑書林)から。1931年生まれの永島さん長く俳句の結社誌「鷹」の編集に関わったが、編集後記や時評を集めたのがこの本。私は40代のころ、彼女のお世話で戦後の俳人を論じた評論を「鷹」に連載させてもらった。それらは後に『俳句―口誦と片言』(五柳書院)になった。(坪内稔典)


2019年7月12日

水鉄砲ぐらぐらの歯を見せにくる

ふけとしこ

 新句集『眠たい羊』から。水鉄砲で打たれて、あるいは打ち合って親しくなると、ぐらぐらの歯を見せに近づいたのだ。こんな子、いるいる。いや、私だってこのような子だった気がする。(坪内稔典)


2019年7月11日

万緑や鳥に鳥の子蚊に蚊の子

ふけとしこ

 この句の蚊の子、小さくてかわいい子どもの蚊を連想させる。「鳥に鳥の子」と対になっているせいだ。つまり、表現上のマジックがよく効いているのだ。新句集『眠たい羊』(ふらんす堂)から引いた。(坪内稔典)


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