2019年   1〜3月分
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2005年   1〜3月分   4〜6月分   7〜9月分   10〜12月分
2004年   6〜9月分   10〜12月分
週刊:新季語拾遺(2001年1月〜2004年5月) バックナンバー
2004年   1〜3月分   4〜5月分
2003年   1〜3月分   4〜6月分   7〜9月分   10〜12月分
2002年   1〜3月分   4〜6月分   7〜9月分   10〜12月分
2001年   1〜3月分   4〜6月分   7〜9月分   10〜12月分

2019年5月12日

松葉海蘭(まつばうんらん)

 あくまでも私見である。ネットで「〇〇の妻」を検索すると「糟糠の妻」「最愛の妻」「ボクの妻」「三人の妻」などが見つかる。夫が主体でありながら妻の存在が大きい。「〇〇の夫」はどうか。「うちの夫」「オタクの夫」「天国の夫」など。
 庭に松葉海蘭がずらっと咲いた。地面から垂直に伸びた長い茎。野草ながら背筋がしゃんとしている。花は小さく紫色。ちょっと古い例えだが「糟糠の妻」だと思った。花期は4月〜5月。歳時記には見当たらない。「春」なのか「夏」なのか。松葉海蘭に聞くとどっちでもいいと言う。北アメリカ原産の帰化植物で1941年に京都市伏見区で確認されたのが最初、とのこと。
(小西雅子、「船団の会」会務委員)


2019年5月5日

鯉のぼり

 小学校の同級生にカドワキ君という子がいた。親友だった。隣の大きな門構えのお屋敷に住んでいた。うす暗いこんもりとした前栽があって、そこでよく遊んだ。前栽の横の庭に、四月になると大きな鯉のぼりが立った。カドワキ君のお父さんがニコニコしながら立てていた。矢車や色鮮やかな吹き流しもついた立派な鯉のぼりだった。
 小学六年生の春に、屋敷を畳んで、カドワキ君の一家はアメリカへ行ってしまった。それから屋敷には別の家族が引っ越してきたけれども、その庭に鯉のぼりが立つことはなかった。
(木村和也、「船団の会」会務委員)


2019年4月28日

みどり

 今年のアカデミー賞作品賞は「グリーン・ブック」だった。「グリーン・ブック」という題名から、その美しい言葉の響きから、緑の木の本かしらと勘違いした。1936年に出版された、グリーン氏が取材した南部のホテルや公共施設での黒人が使用できる場所を記したガイドブックの名だった。
 みどりの美しい季節。今、グリーン氏が生きていたら、別の、緑の木のガイドブックを作ってくれただろうか。「手紙ありがとう」っていう劇中の素敵な台詞が、「ガイドブックありがとう」っていう台詞になっていたりして。
(衛藤夏子、「船団の会」会務委員)


2019年4月21日

花(はな)

 花(はな)と言えば桜(さくら)のことであることは、よく知られている。滝廉太郎の代表曲に「花」がある。作詞は、武島羽衣という人らしい。小学校高学年のころ、先生が歌うのをみんなで覚えたせいもあって、1番はなんとなくわかるが、2番、3番がわからない。ずっと、歌詞を文字で確認しなかったからか、2番 「みずや〜あけ〜ぼの つ〜ゆあびて……みずや〜ゆうぐれ てを〜のべて」、3番 「にしきおり〜な〜す ちょうていに」など。「みずや」は「水屋」ではなく「見ずや」だった。「ちょうてい」は「朝廷」ではなく「長堤」だった。「長堤」はわかったが、「見ずや〜」はどうだろう。そうか、反語的表現か、と姉に聞いてわかった。「そんなんもわからんで歌っとったんか」と言われた。
(秋山 泰、「船団の会」会務委員)


2019年4月14日

風車(かざぐるま)

 JR大阪環状線「福島駅」から南へ約900メートルのところに、大阪市立科学館がある。春休みも終わりに近い日曜日。9歳、7歳、4歳の孫たちと行ってきた。昨日リニューアルオープンしたとあって、その人気は絶頂。長蛇の列に並び、先ずは地下のプラネタリウムホールへ。日本初のプラネタリウムカールツァイスU型投影機を真横に見て、138億年の宇宙の歴史、原子の旅など見えないものへの想像に胸が躍った。そしてリアルな星空、迫力ある映像。太陽と月。あれが一番星。おおいぬ座・こいぬ座・オリオン座。そして、一等明るいシリウスと見上げているうちに、フランス製の椅子の座り心地の良さにうとうと……。その後、4階3階2階と進み、本物の隕石に触れたり、持ち上げたり。と、興味の対象は尽きなかったが、その中でも孫たちの目を引いたのが、風の流れ。代り番こにホースを持って風を起こす。その風が当たると、百個程の風車が、順次回り出す。見えないはずの風の流れが見えてくる。ああ、きれい。
(村上栄子、「船団の会」会務委員)


2019年4月7日

花冷え(はなびえ)

 外濠通りから、靖国神社、千鳥ヶ淵と桜の名所が職場の近くにある。昼休みにはお弁当を持って、花見に出かけるのがこの時期の楽しみ。しかし、今年はなんと寒いことか。ちょっと外に出るにもダウンコートが欠かせないほど。外濠通りの花の下では例年青いシートを広げて場所取り合戦をしているのに、今年はシートもお花見の人たちも、少ないような気がする。花冷えのせいばかりでなく、毎年、盛り上がるように咲いていた桜の樹が少なくなったことに気づいた。話に聞くと、戦後植えられた多くのソメイヨシノの寿命がきているので枝だけではなく、木もろとも伐採されているようだ。倒木を避けるため仕方がないとは言え、間が抜けた空間が寒々しい。
(三宅やよい、「船団の会」副代表)


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