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2018年4月15日

燕来る(つばめくる)

 母が引っ越しすることになった。アパートの二階に住んでいるのだが、圧迫骨折で入院。退院してからめっきり弱くなった。もうトイレに行くのもままならない。当然、階段の昇り降りなどと物色していたら、ラッキーにも階下の部屋が空いたのだ。それでも、引っ越しともなれば、それは大変だった。二十年もの生活に物は溜まる。この際、思い切って捨てる事にした。ある物に目が留まった。「よくぞ、こんな物を」。
 それは竹製の物差しだった。裁縫好きの母の愛用品の一つだ。子供の頃、弟とお揃いの服をよく作ってくれた。二ミリ毎に目盛りが刻んであり、五センチの所に黒丸、十センチの所に五つの赤丸、それが二重円の上に置かれている。父は私が物心着いた頃から、というか記憶にある初めの頃から、私を殴った。いきなり拳だと可哀想だと思ったのだろうか?最初は、物差しを持ち、振り上げて見せた。不器用な私はどうしていいかわからず、立ちすくんだ。それが余計気に食わなかったのだろう。物差しは否応なく降りてきた。
 我が家は長屋だった。みんなおんなじ造りなのに、うちには燕が来なかった。きっと、不幸な家には来ないのだろうと、何となく思っていた。引っ越しの最中、盛んに燕が横切った。「もう、こんな物、捨てるね」。母は笑っていた。
(おおさわほてる、「船団の会」会務委員)


2018年4月8日

牧開き(まきびらき)

 駅前の雑居ビルの店舗のひとつが気になっている。
 名前も営業時間も明記されていない店舗で、シャッターが閉まっている。不定期に、シャッターが開いて「放牧中・ただ今営業しています」という看板と小型犬ぐらいの牛のぬいぐるみが二頭置かれる。まさか、室内で牛が放牧されているとは思えず、何を放牧しているのだろうか。一度、放牧中のときに、扉を叩いてみようか、と逡巡したものの、一人では怖く、通りすぎた。
 北の大地では、牧開きが始まる季節。今週は、まだシャッターが閉まったままだ。
(衛藤夏子、「船団の会」会務委員)


2018年4月1日

お雛様(おひなさま)(旧暦)

 最近、時々、『旧暦で(も)祝いましょう。』というような文言をみることが増えたように思います。デパートの人形売り場だけでなく、和菓子屋さんの雛あられも。
 私は「いいなあ」と思っている。あと、お節句、というもの、ご存知ですか?例えば、四国の南予(愛媛県南部)では、3月31日、4月1日に、それぞれ山と海にお弁当を持って連れ立つのです。そのお弁当もいつもと違う豪華版で。お節句遊びですね。その頃まで、お雛様もお飾りしていたり。月遅れの雛祭り、なんて聞いたことがあります。
 旧暦だと、桃の花も咲き、蛤も大きくなり安価になっているんですよね。なんてことを、昨夜の朧月を見ながら考えていました。春の宵の匂いも大好き。そして意外に思考することに向いている季節かも。で、佳句ができれば、なおよろし、なんですが。
(朝倉晴美、「船団の会」会務委員)


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